唐突ですが、私はコーン軍艦というお寿司が好きです。
回転ずしに行くと、必ず取ってしまう。
大抵の場合、二皿くらい食べます。
…えっ、たったの二皿なの？。それくらいならたいして好きとも言えないんじゃないの？
って思われる方もいるかもしれません。
いえ、それには事情があって・・・。
つまり私がコーン軍艦ばっかり食べるのは、少々気が引けるというか、人目が気になるというか・・・。
世間的にはコーン軍艦なんて、いい大人が食べる食べ物ではないでしょう。
なので、いい大人である私がコーン軍艦ばかり食うのは、世間的に体裁が悪い。
また具合の悪いことにコーン軍艦って安いので、まぁあの人安いお寿司ばかり食べて貧乏なのかしら・・・なんて思われるのも面白くない。
いえ、お金ないのは確かなんですが、要するに私にも多少の見栄っちゅうもんもある。
もしほっといてくれるなら、私はコーン軍艦を中心に寿司を食べたい。
コーン、コーン、イカ。
コーン、コーン、サーモン。
コーン、コーン、アナゴ・・・
の三拍子で食べたいくらいです。
トさんが、今日は食べにおいで、って誘ってくれたのでトさん宅へ。
トさんは、いろんな料理を準備してくれたけど、今日の目玉は、トさん手作りのコーン軍艦！。
手作りのコーン軍艦なんて、初めてだ！。
感動しました。
感動したけど、トさんのもくろみは、微妙に外れてしまいました。
まず、シャリが少々大きすぎる。海苔の縁から盛り上がっている。したがってコーンを乗せにくい。
でも、面白いもんですね。
なんとかコーンを乗せて、ボロボロこぼしながら頬張ると、完璧にお店で食べるコーン軍艦の味！、
このいともたやすく再現出来てしまうところが、コーン軍艦の懐の深さなのであります。
ところで、トさんの思惑外れは他にもあって、酢飯に対して海苔が少なかったこと。
仕方ないので、余った酢飯にコーンを乗せて食べてみたところ、これが全然旨くない。
びっくりするくらい、ご飯にコーンを乗せたもの・・・になってしまってしまいます。
う～ん・・・コーン軍艦の海苔の役目は、思ったよりも大きいようです。
あれは、酢飯＋コーン＋海苔の三者によって成り立っているもので、絶妙の組み合わせにデザインされた食べ物ではないだろうか？、と今更ながらに感心したのでした。
コーン軍艦とは、奥が深いんだか浅いんだか、よくわからない謎の食べ物です。
そのミステリーが、私を惑わせ続けるのです。